俺は何がしたい

30代男の日々感じたこと

友人と飲みに行った

昨日は久しぶりに学生時代の友人と飲みに行った。大学の頃から定期的に飲んでいる仲だから、もう10年くらいの付き合いになる。

 

この友人とは良いときも悪いときも時間を共有していた。お互いに無職時代の頃は朝まで酒を飲みながらSkypeで語り合ったし、就職してからも「仕事終わりのビールは最高!でも働きたくない!」などと居酒屋でくだをまいたものだ。気心の知れた数少ない友人のひとりなのである。

 

昨夜もいつもの通りくだらない会話をし続けたが、私が今の生活について不満を洩らしているときに「なんでもいいから目標を持て」と中学校の先生みたいなことを言われた。この言葉に私ははっとしてしまった訳だ。子供時代には耳にタコができる程言われ続けた言葉だが、この歳になってそういうことを言ってくれる人間はなかなかいない。というか、この言葉自体「お前には目標がない」と宣言しているようなもので、大の大人相手にはなかなか言い難いものだ。あえて言ってくれたのは、私のことをよっぽど思ってくれたからこそであろう。

 

そして彼の洞察はかなり的を得ていた。私は「目標」という言葉を忘れてしまうくらい目的意識なく日々を過ごしているのだ。風に流される風船のような日々に張り合いなんか出る訳ない。素直に何か目標を持たなきゃなと思ったよ。

 

昨夜は居酒屋に2軒行ったあと、初めて「相席居酒屋」という所へ行ってみた。女の子と相席してお酒が飲める居酒屋だ。ただし、女の子の食事代は男が持たなくちゃいけないというシステム。

 

入店してすぐに女の子ふたり組と相席できたが、時刻は0時近くになっており、見知らぬ女の子と盛り上がるほどの元気がすでになかった。もともと私も友人も人見知りであるため、淡々とビールを流し込むだけ。ときおり発生する「テーマパークについて」やら「学生時代の過ごし方」とかいう当たり障りのない会話は盛り上がることもなく消化され、テーブルには冷めた空気が流れ続けたのであった。

 

さっきの話と重なるが、私たちの失敗はまさしく目標がなかったことに尽きる。例えば、「知らない子と連絡先を交換したい」とか「居酒屋から連れ出して一緒に遊びたい」とかいう目標があればその目標に突き進めたのだが、そういうつもりは全くなく、「なんとなく」の入店であったため、頑張りのひとかけらも出せなかった。

 

しかし、私は実はまた相席居酒屋に行きたいと思っている。それは、お互いが見知らぬ客同士というシチュエーションが面白いなと思ったからだ。もてなすでもなく、もてなされるでもない関係性において他人とどうコミュニケーションを取るか、というのは今までになく新鮮である。そこには「相手と無駄な会話はせず料理と酒をメインに楽しむ」という選択肢や「自分の思っていることをとりあえず聞いてもらう」という選択肢、それに「他人と盛り上がるための練習」という選択肢もある。所詮「居酒屋」なのだから相席した相手に失礼のない範囲であればどう使おうが自由なはずだ。それに他人であれば嫌われようが失うものも少ない。思う存分「コミュニケーション遊び」を堪能すればいいだけなのだ。

 

早速、友人にまた相席居酒屋に行きたい旨連絡したいところだが、昨日の今日でまた酒飲みの話では彼の二日酔いを悪化させてしまうような気がするので、近日中は控えておこうと思う。